「しんらん教室」はじめます

2022/02/02 住職と坊守のブログ

このたび、2月より「しんらん教室」なるものを始めることになりました。

しんらん教室ごあんない_ペー..

新たなチャレンジとなりますので、一人でも多くの方に参加いただきたく、ご案内いたします。

 

しんらん教室ごあんない_ペー..

 五木寛之さんの小説『親鸞』は、新聞連載として2008年9月に始まり、全三部が完結したのが2014年7月ということです。連載の回数では1502回になるそうです。
 これまでも、親鸞さんを主人公に書かれた小説はたくさんあります。そのすべてを読んだわけではありませんが、親鸞さんの幼少のころから亡くなるまでを小説化したは、五木寛之さんが初めてではないかと思います。もちろん、小説ですから、架空の人物も登場したり、五木寛之さんが想像を膨らませ、事実をもとにして自由に創作された、フィクションです。それでも、親鸞さんのことがいきいきと描かれていて、とても楽しく読んだ記憶があります。
 実は、第1部が新聞連載されていたときは、家に届く新聞には連載されていなかったこともあって、単行本になったら読もうと思いながら、結局、単行本も買わずじまいでした。第2部の時は新聞連載を読んだり読まなかったり。第3部になって、ようやく、第1部、第2部をとりあえず読み、新聞連載を最初から最後まで毎日読むことができました。一日で読み切るにはちょうどよく、次はどうなるんだろうと、明日を楽しみにしていました。いつか、この小説『親鸞』をじっくりと読みたいなと思いながら、改めて読み返すこともなく、今日まで来ました。
 光西寺ではただいまのコロナをご縁にして、いろいろなことを見直している最中です。今回、ふとしたきっかけから、「しんらん教室」という名前で新たな試みにチャレンジすることになり、五木寛之さんが描く親鸞さんを皆さんと読むことになりました。
 「親鸞」といえば、宗教教団関係者だけでなく、世間にも広く知られた人物でしょうが、実際には、その生涯はハッキリしないことのほうが多いのです。その隙間を埋めるように、五木寛之さんが親鸞さんの生涯を描き切ったことにとても感動しました。はじめて「親鸞」という名前を目にするような読者に向けてこの小説を書く心構えであったと五木寛之さんもおっしゃっていますので、この小説を通して、親鸞さんのことが身近になってくれればと思っています。
 また、これまでお寺に行く機会がなかった方が気軽に参加してもらえるような「しんらん教室」でありたいと思っています。
 ひそやかな夢として、この取り組みが、いつか、五木寛之さんの耳に入ることになり、直接お話を聞く機会が実現しますことを念じて。
 どうぞ、参加をお待ちしております。